不登校とは

不登校のつらさ

不登校になると、こころがとてもつらくなります。それは、お子さんも、保護者の方も同じです。

お子さんは、「学校に行かなきゃ・行きたい」でも「行けない」葛藤で毎朝悩みます。体調のわるさにあらわれることもあるでしょう。行けなくなった自分を責め、どんどん自信がなくなり、無気力になるお子さんもいます。そういうことを考えなくてもすむように、ゲームやスマホにのめりこんでいくお子さんも多いです。

保護者の方は、お子さんが家にいることで、一緒にいる時間が増え、今まで見えていなかったことも見えるようになっていきます。なかなか一人の時間もとれなくなり、買い物に行くことさえもむずかしくなる方もいます。ゲームのやりすぎ、昼夜逆転も心配になるでしょう。また、将来の不安がどんどん強くなり、社会人として生きていけるのか不安になります。

 

不登校の背景

「不登校」とひとくくりにしても、さまざまな背景があります

◆ 学校生活: いやがらせ・人間関係(友人、教師)のつまずき、部活動
◆ あそび、非行: 勉強についていけない、集団生活が窮屈
◆ 無気力: なんとなく行く気がでない
◆ がんばりすぎ: 今まで周囲の期待や自分の「ハードル」を満たせるように努力してきたが、何かにつまずいてしまい、自分がわからなくなる。完全主義や手のかからなかった子に多い
◆ 不安など情緒的混乱:  身体の不調、不安、強い緊張
◆ 積極的拒否: 学校よりも自分の好きな方向を選ぶ
◆ 家庭環境の変化: 家庭環境が大きく変わったり、家族のことを心配していると、学校に意識が向かない
◆ 発達障害: 気づきにくい、気づかれにくいため、支援を受けていないと、二次障害として不登校になることがある。
◆ 複合: 要因が複雑にからみあうことが多く、本人にも原因がわからないのです。そのため、原因をさぐっても解決しないことのほうが多いのです。

 

不登校の経過

不登校・学校復帰の経過には、個人差があります。少しずつ登校をしぶる場合もあれば、ある日突然「学校へ行かない」と宣言をして、不登校になることもあります。学校復帰のときも、少しずつ段階を踏みながら復帰するときもありますし、突然教室に戻れることもあります。

対応の例

ご家庭でできる対応の例です。一般的な例ですので、背景や状況によって、違う対応が必要なこともあります。

1. 言葉かけ: どの時期でも、子どもが言っていることを「共感して聴いて」あげると、お子さんの気持ちはおどろくほど、落ち着きます。多くの子どもたちは、アドバイスよりも、自分の想いや気もちを聴いてもらい、受け止めてほしいのです。聴いてあげると、子どもが、自分のことを理解してもらえる、認めてもらっていると思えるのです。
コミュニケーションをとることと説教をすることはちがいますので、大人の意見を強く押し付けることは逆効果になります。大人も不安感やあせりが強いと、子どもに強くあたってしまうことがあります。大人の価値観をおしつけ、子どもの気持ちを無視してしまうと、不登校は長引くことがあります。何を望んでいるのか、どうしていくかを考えるのは、大人が決めるのではなく、本人の意思を尊重することがなにより大切です。
また、普段、雑談をすることも大切で、雑談の中からも、どんなことを見ているのか、聞いているのか、そして感じているのかわかることが多いです。

2. 正直に対応: 大人が何かをしてあげようと思ったら、率直に本人に話してください。どんなに隠そうとしても、子どもは敏感に感じ取ります。そして、「言ってくれなかった」分、不安が増します。

3. 一人で悩まないでください。だれか相談できる人がいれば、その方に相談しましょう。お子さんとかかわるには、まずは大人が落ち着いていることも大切なのです。ご自身もだれかに話を聴いてもらいましょう。

 

 

 

 

 

 

 

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