ギフテッドの子どもがどうして不登校になるのか。家でできること。

こんにちは。

不登校専門 公認心理師の川合仁美です。

いつも読んでくださって、ありがとうございます。

 

「ギフテッド」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

とてつもない能力をもっているとイメージしやすいと思います。

 

実は「ギフテッド」という概念は、まだ発展途上で定義もあいまいなのです。

・高い学業成績

高い学業成績をおさめる子どももいますが、

実はそうでもない子どももいます。

自分の興味のあるところは、卓越した知識や技能がありますが

興味のない分野には、集中力が欠けたりします。

 

・IQが130以上。

実はIQは絶対的なものではありません。

変動することもあります。

あくまで目安です。

 

・1つ以上の領域に卓越した能力がある。

 

また、ギフテッドと発達障害はよく一緒にされますが、

これは違うものと区別してください。

ギフテッドがあるから、発達障害がある、

発達障害があるから、ギフテッド

ということではありません。

 

ただ、背景はちがっていても、行動のあらわれが似ているので、

どちらかを区別するのかは、

親の役割ではできません。

専門家医になります。

 

そして、ギフテッドもあり、発達障害とも診断されるお子さんもいます。

「2E」と呼ばれていて、

2重の特別支援を要するという意味です。

 

では、どうしてギフテッドのお子さんが不登校になるのか。

頭がいいのであれば、学校は楽そうに感じるかもしれません。

 

この理由は、一斉授業にあります。

一斉に授業を受けるということは、同じことを同じようにみんなが学ぶということです。

これは、平均の子どもたちにはいいですが、

(70%の子どもはあっているとされています)

そこから外れている子どもたちにとっては

つらいのです。

 

ギフテッドの子のつらさでよく聞くのは

・授業がつまらない

なぜ先生たちは同じことを繰り返して言うのか、

もう理解できていることをなぜ何度もやらなければならないのか

これがつまらない理由です。

 

・学校で教えられた方法でしか答えは⚪︎にならない。

たとえば算数など、計算を解く方法は一つしかなくて、

その方法と違っていると

⚪︎にならないということがあります。

また、ギフテッドのお子さんの場合、頭では理解していますが

書くことが追いついていないので、

わざわざ計算式を書かなくてもいい、

もしくは感覚的になぜか解けてしまう、

でも説明できないという子もいました。

 

・話があわない

同級生と興味がちがっているため、

話があわないことが結構あります。

そうすると、なかなか友だちができなくて

孤独感を感じることもあります。

ケンカになったりして、トラブルになることもあります。

 

・書くのが苦痛

前述したとおり、

思考の速さに書字が追いつかなくて、

書くことが苦痛のこともあります。

でも、学校では書くことをたくさんします。

ICTが導入されて、軽減されたところもあるかと思いますが、

デジタルでカバーしていくことも大切かと思います。

 

このように学校のつらさが重なり、

学校がイヤになってしまって、

不登校になります。

 

もちろん、ギフテッドだから、発達障害だからとラベルでみないことは大切です。

みんなそれぞれ違います。

 

だからこそ、一斉授業ではなく、個別最適化の学習が大切になってきます。

でも学校のカリキュラムを変えることは親にはできません。

 

もう一つ大切なことは、その子の「強み」を活かすことです。

ギフテッドのお子さんだと、この強みはわかりやすいでしょう。

これは家でもできます。

家で強みについて話をするということです。

あなたの強みは何か?

どう活かせるのか?

 

でも、この強みを活かすことは、ギフテッドのお子さんだけではなく

どのお子さんにも大切なことです。

人間は苦手なことを意識しがちですが、

苦手を克服して成長するのではなく、

強みを活かして苦手をカバーしていくことで成長していきます。

 

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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