不登校の4つの原因

こんにちは。

不登校専門 公認心理師の川合仁美です。

いつも読んでくださって、ありがとうございます。

 

お子さんが「学校に行きたくない」と聞いたときに

その理由を聞くことは大切かと思います。

 

しかし、その「原因」は何層にもなっているため、

なかなかわかりにくいことがあります。

 

もし何かしらはっきりした理由があったとしても、

それは不登校の「きっかけ」にしかすぎず、

やっぱり学校には行けないということはあります。

 

氷山で考えていただくとわかりやすいかもしれません。

海の上に見えている氷山は「きっかけ」で

海の下にしずんでいる大きな氷山はが「原因」です。

 

例を挙げます。

「体育がイヤだから学校に行きたくない」

これだけ聞くと、ただイヤなものから逃げているように聞こえるかもしれません。

 

しかし、考えるべきことはたくさんあります。

・チームプレイが苦手?1人の競技が苦手?

・体育の授業で何かあったのか?

・先生との相性?

・合同授業で、一緒にやる同級生が苦手?

・粗大運動は?

などなどです。

原因を考えるときは、これらを総合して考えます。

 

では、不登校の原因を4つのパターンに分けてみました。

1つ目 人間関係

人間関係は、子どもの世界でもとても大切なことです。

思春期以降はとくに、友だち関係は重要です。

その友だち関係で、

傷つくことがあった

仲間に入れない

不安感が常にある

と、学校生活は楽しいとは感じられず、不登校につながりやすいでしょう。

 

また、先生との関係性も大切です。

とくに小学校では担任の先生との相性は大切ですね。

その先生に対して何らかの理由で

「こわい」と感じると

毎日会う先生には会えなくて不登校になるでしょう。

 

部活が始まれば、先輩や後輩との関係性も

大切な要素になってきます。

 

2つ目 過敏

大きくわけてこれら2つの過敏があると、

学校には居づらい、つかれがたまりやすいです。

 

一つ目の過敏は「感覚」です。

音に過敏だと、昼休みや教室のガヤガヤとした音がつらくなります。

光に敏感だと、蛍光灯で目が痛くなってくることがあります。

 

二つ目の過敏は「感情」です。

他人の感情に過敏だと、

気をつかいすぎるので、

学校から帰ってきたあとにつかれます。

その後に休むことができないと

そのつかれは蓄積していきます。

 

3つ目 勉強

やはり、学校は勉強を多くの時間を費やしますので、

勉強も大切な要素になります。

 

勉強についていけない

これは、SLD(学習症)が背景にあることもあります。

 

勉強がつまらない

これはギフテッドが背景にあるかもしれません。

 

宿題の内容や量が大変

本来、学び方はみんなそれぞれなのですが、

一律の宿題がでます。

そうすると、違う学び方をしている子どもにとっては

宿題は苦痛でしかありません。

 

4つ目 思考のくせ

みんな子どもでも大人でも思考には「くせ」があります。

そのくせが、偏っていると、つらい気持ちになりやすくなります。

 

完璧主義「100できないなら0でいいや」

これは、たとえば宿題が終わっていないから学校には行けない

というような極端な行動につながったり、

いつも100できない自分を責めるので

自己肯定感が低くなります。

 

「ねばならない」

何かをするときに、「したい」気持ちと「ねばならない」気持ちに区別がついていないと

知らないうちにつかれきっていきます。

また、プレッシャーにも感じやすいでしょう。

 

未来思考「こうなったらどうしよう」

未来はみんな予測できないのが当たり前ですが、

その未来がネガティブなものであればあるほど、

不安感は強くなります。

不安が強すぎて、行動にうつすことができなくなっていきます。

 

4つの原因について書いてみました。

 

お子さんに当てはめたときに

それは本当の「原因」でしょうか?

それとも「きっかけ」でしょうか?

 

この見極めはとてもむずかしいと思います。

専門家でもむずかしいときもあります。

だから、勝手に判断しないほうがいいです。

 

また、子どもへの分析をしたり、

親が勉強について不安になると、

親子関係はわるくなります。

 

だから、子どもの状況の整理や分析は

信頼のおける専門家に頼るといいでしょう。

 

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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